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”正しい”1on1を改めて考えてみた

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10Xでのオンボーディングプロセスを通じて「”正しい”1on1」を改めて考えてみました。自分のための1on1ガイドラインの意味合いも含んでいるブログです。
 
2本目のブログです。今回は「”正しい”1on1を改めて考えてみた」というタイトルで書きました✏️
10Xにジョインしてからあっという間に1ヶ月が過ぎようとしています。早すぎる。まだ「余裕」というものは僕の中には存在していません🙃
1本目のブログは、「感謝を胸に、いざ、新天地へ」というタイトルで、退職&入社エントリを書きました。
 
昨年の冬に北海道で撮影したホッキョクグマ(文字ばかりにならないようにテキトーな写真を挟んでます...)
昨年の冬に北海道で撮影したホッキョクグマ(文字ばかりにならないようにテキトーな写真を挟んでます...)
 
このブログを書こうと思った理由は、入社後のオンボーディングプロセス※1において、”正しい”1on1が役に立ったと感じたからなのですが、このブログでは、その振り返りも兼ねて、「1on1の目的とあるべき姿」「機能する1on1のコア要素」等、自分がフィードバックを受ける側の立場として感じたことを綴ります。これが目的の1つ目。
そして、今後自分が1on1でフィードバックをする側の立場に立ったときに「受ける側の立場として良かったと感じたこと」を相手にもGiveできるように、という自分のための1on1ガイドラインを残しておきたい、というのが目的の2つ目です。
※1:企業が新たに採用した人材を職場に配置し、組織の一員として定着させ、戦力化させるまでの一連の受け入れプロセスのこと
 
「”正しい”1on1を改めて考えてみた」といっても、そもそも「正しい1on1」なんて存在しないと思うのですが、僕なりの解釈という意味で”正しい”というワーディングをチョイスしています🙃 ブログの流れは以下の通りです。
 
 
参考図書は、こちらの「1 on 1 ミーティング――「対話の質」が組織の強さを決める」(本間 浩輔、吉澤 幸太)です。某医療機器メーカーに勤めている人事畑の友人がチョイスしてくれました😎人事のことは彼女に聞くと決めています💪
 
 

1/ 1on1の目的とあるべき姿

1on1とは、言葉通り1対1のミーティングのことで、よく目にするのは、上司と部下という構図において、部下の成長を上司がサポートするというシーンでの1on1だと思います。
今回は、僕がニューカマーで、まだ仕事に慣れていない中、皆にオンボーディングをサポートしてもらうシーンでの1on1という前提で書きました(自分がフィードバックを受ける側の立場で、以下「B」と表現しています)。
 
そもそも、1on1というのは、AがBの話をよく聴いて(傾聴)、話の前後関係や、Bの思いを理解し、Bの具体的経験をもとに、その経験を掘り下げて内省を促し(省察)、ほかのケースにでも適用できるように教訓を引き出し(概念化)、新しい状況下で実際に試してみる(試行)というのが基本動作です。このプロセスを通じて、「会社(の利益)に貢献できる」人材をいち早く育てるというのが大きな目的だと思います。
参考:経験から学ぶ ―経験を中心とした学習モデル―
参考:経験から学ぶ ―経験を中心とした学習モデル―
 
その目的を果たすために、1on1はどうあるべきか、頭を捻りながら考えた結果、「経験学習サイクルを回し、その効果を定着・向上させる場」という表現がしっくりくるなあと腹落ちしました。
経験学習とは、経験から学ぶことに重きを置く人材育成の方法で、個々の仕事経験を学びに換えて、次の業務に活かしていく、という考え方です。「経験7割、薫陶2割、研修・読書1割」という人材育成の法則(7・2・1の法則)があるように、人は圧倒的に経験から学び成長すると言われています。
 
1on1を経験学習サイクルを回し、その効果を向上させる場にするためには、コルブの学習サイクルの1つ1つを突き詰めるだけではなく、(ただ経験したというだけでは、十分な成長につながらないので)学びの源であるBの経験を、より確実に成長に結びつける(経験を学びに変換する)サポートをすることが欠かせません。これこそが「人材育成の要諦」と参考図書の筆者 本間さんも書かれていました。
 
昨年の冬に撮影した街並み@北海道小樽市
昨年の冬に撮影した街並み@北海道小樽市
 

2/ 機能する1on1のコア要素

1on1は「経験学習サイクルを回し、その効果を定着・向上させる場」として機能していなければならない、という整理はできましたが、結局それに必要なコア要素ってなんだろうなと...
 
上で触れましたが、経験学習サイクルにおいては、自分自身をかえりみて、そのよしあしを考えることを促す「省察」というプロセスがあります。繰り返しますが、1on1は、会社(の利益)に貢献できる人材をいち早く育てることが目的なので、この省察のプロセスにおいて、AはBに対して「期待値との乖離」や「目標値と現在地との差分」を伝える必要があり、少なからず人的資源の難しさにぶつかる場面があると思います。
 
例えば、フィードバックを素直に受け取ること自体が難しい(フィードバックに心理的な抵抗を感じる人は少なからずいる)ということや、一方で、フィードバックの影響でモチベーションが下がって、ポテンシャルの半分しか成果を上げられないこともある等です。
 
この前提を踏まえて「機能する1on1のコア要素」に繋げていきますが、自分が1on1でフィードバックをする側の立場に立ったときに、大切にしたいな(この人のこのやり方良かったな)と感じたことを4つ纏めました。
 
①信頼関係
経験学習サイクルを回すということは、学びの源であるBの経験を、より確実に成長に結びつける(学びに変換する)べく、フィードバックを踏まえて、行動を修正しアジャストする必要があります。なので、Bにフィードバックを素直に受け入れてもらえることが重要です。当然、Bの性格による部分もありますが、当然AとBの信頼関係もキーになり、その信頼関係の構築には、互いに相手の話をきちんと聞くこと、話の前後関係や、相手の思いを理解することが必要不可欠です。
 
②具体性
具体的な例や場面とセットでフィードバックをすることで、経験学習の効果向上への寄与が大きく確かなものになります。というのも、自分自身のXXがよくなかった等、修正しアジャストする対象を明確に認識することができるからです。また、具体的な例や場面があると、フィードバックに対してネガティブな感情を抱く隙間がなく、「期待値との乖離」や「目標値と現在地との差分」があるから改善しようという感想以外はでてこなくなります。
 
③ゆとり
沈黙や間繋ぎを許容するという意味の「ゆとり」です。この沈黙や間繋ぎは、具体的経験を回想し、あーでもないこーでもない、こういうことかもしれないといったように、思考を巡らせているタイミングで、深い内省に繋げるためにも、この沈黙や間繋ぎを許容するゆとりが大切だなあと思いました。
 
④打席
経験学習サイクルは、具体的経験をもとに、その経験を掘り下げて内省を促し、というサイクルで構成されています。このサイクルは、具体的経験からしか生まれないので、具体的経験を得るために、Bは打席に立ち続けなければなりません。言い換えると、(自分でやった方が早いという気持ちは分からなくはないですが)AがBの代わりに打席に立ったりしないで、Bを打席に立たせることが重要です。
 
4つ簡単に記載しましたが、これらが自分が1on1でフィードバックする側の立場に立ったときに大切にしたいなと感じたこと(機能する1on1のコア要素)です😎
 

3/ おわりに

少し長くなってしまいましたが、今回は「”正しい”1on1を改めて考えてみた」について纏めました。
 
ちなみにですが、フィードバックにおいては、受ける側の力量も大切だと思っていて、僕自身は、「オープンコミュニケーションが好きです」とか「メンタル、イカれないので、はっきり伝えて頂いて大丈夫です」とか、そういう意思表示をしている気がします。
 
そもそも、何らかのフィードバックを頂けるということは自分にとって非常にポジティブなことで、XXに対して、できていない/不十分という事実があり、できていない/不十分というのは、そこに意識が向いていない(当たり前のレベルが合っていない)/経験・スキル・能力のうちのいずれかが欠如しているから、に他ならないと思ってるんですよね。それを認識させてくれるのがフィードバックなので。
そんで、できていない→できる/不十分→十分にするには、意識がそこに向かせる努力をする(もしくは、当たり前のレベルを合わせにいく)/経験・スキル・能力のキャッチアップをする、という取るべきアクションの明確化につなげることができ、自分自身にクリティカルに寄与するものだと思っています。「謙虚にして奢らず」です。
 
文章を書くのはやっぱり疲れますね。読んで頂き、ありがとうございました。それではまた👋
 
2016年冬のアメリカ、モニュメントバレーです(画質が荒い...)
2016年冬のアメリカ、モニュメントバレーです(画質が荒い...)